目次
はじめに
一 FM古都
二 唱歌と童謡
三 研究の面白さ
四 唱歌という奇跡
五 唱歌誕生は奇跡だった
六 インターディシプリン
七 「蝶々」の場合
八 アジア太平洋の讃美歌と唱歌
九 キリスト教海外伝道とは
十 伝道にとっての音楽
十一 讃美歌集の仕事
十二 宣教師は歌が上手だったのか
十三 どんな人が宣教師になったのか
十四 アンドリュウ
十五 讃美歌は簡単に受け入れられたのか
十六 土地の古くからの歌との関係は
十七 唱歌はなぜ他所では生まれなかったのか
十八 唱歌の劇的な誕生
十九 アジア太平洋で唱歌が果たした役割
二十 今後の研究について
あとがき
「蝶々」「蛍の光」「むすんでひらいて」など-。わたしたち日本人が小さい頃に慣れ親しんだこれらの「唱歌」と同じ旋律が、ハワイやミクロネシアの島々、ポリネシアの島々では「讃美歌」として歌われていることを知っていますか?
讃美歌はプロテスタントの礼拝の中で歌われる歌です。
その歌と 日本の唱歌が、同じ旋律で、しかもほぼ同時期に伝わったなんて!これは一種のミステリーです。 この謎を解明すべく、奈良教育大学音楽教育講座の安田寛先生が「日本の唱歌と太平洋の讃美歌」について研究されました。唱歌誕生はなぜ奇跡だったのか-、本書を読めばその疑問がすっきり解けます。